営業活動において顧客とアポイントを獲得してからのステップとして3段階あります
- ラポール
- ヒヤリング
- クロージング
それぞれの流れについてはこちらをお読みください
ラポールに関して、悩んでいる営業マンは多いかと思います
信頼関係を築くのが難しい
良い提案をしても受け入れてもらえない
などあなたは一度は悩んだことありませんか?
今回は、そんな営業においてのファーストステップ、ラポールについて解説していきます
これを読めば、ラポールの目的や顧客の心情、明日から使える具体的なテクニックについて知ることができます
本記事を書いている僕は、主にBtoC営業をやっており、4ヶ月で200万円売上を上げることに成功しました
今回はそんな僕がラポールについて解説します
ラポールの重要性
「ラポール」とは、心理学の用語で、主にセラピストとクライエントの相互の信頼関係のことで、フランス語で「橋を架ける」という意味から、心が通じ合い、互いに信頼しあい、相手を受け入れていることを表します。
ラポールを顧客と築くことで、ヒヤリング、クロージングと次のステップを円滑に進めることができます
ラポールを築くことで得られる成果
ラポールを築くことで様々な成果を得ることができます
- 成約率が高まる
- お客さんが他のお客さんを紹介してくれる
- 別の商品の購入に繋がったり、商品をリピートしてもらえる
- 説得力や影響力が高まり、伝えたいことが伝わりやすくなる
- コミュニケーションを円滑に進めることができる
などの成果を得ることができます
結果を出すことができない営業マンの多くに、自分の営業トークを磨こうとするあまりラポールを疎かにしている場合がよくあります
実際、僕も経験したことがあるのですがラポールが築けていれば、僕の紹介する商品だったら良いものに決まっているといって、商品の説明もあまりしないまま成約につながることもあります
さらに、契約に対してどこがネックなのかも相談してくれるため成約率が高くなります
なぜ、ラポールが必要なのか
次に、そもそもなぜ、ラポールを築くことが必要なのかについて説明していきます
先程お話ししたような成果を得たいためなのですが、どうして上記のような成果を上げることができるのでしょうか?
営業の仕事は、顧客の悩みや課題を解決することですので、そもそも悩みや課題を打ち明けてもらうことができなければ、営業になりません
ここで1つ質問です
あなたはどんな人に自分の悩みや課題を相談しますか?
- 両親
- 兄弟
- 学校の先生
- 親しい友人
などではないでしょうか?
この人たちに相談する理由はおそらく信頼関係があることや仲が良いこと、尊敬していることなどが挙げられると思います
営業の場でも同様に両親や兄弟、学校の先生、親しい友人のような関係性を築く必要があります
それがラポールを築く理由です
本音を話せる関係だからこそ、あなたの意見や提案に対して警戒なく受け入れてもらえるようになります
つまり、ラポールを形成すると、相手に対しての説得力や影響力が高まり、相手に対するあなたの存在価値を高めることができるようになるということです。
顧客の心情
ラポールを築いていく段階で顧客の気持ちはどんどん変化していきます
段階としては以下の4つです
- とりあえず話しても良い
- 現状をしっかり伝えても良い
- 本音や悩みを伝えて良い
- ぜひこの人にお願いしたい
ラポール段階で4番まで持っていくのはかなり難しいので営業の場全体で4番まで顧客が思っていただけると成約につなげることができます
また、顧客があなたに対して、感覚的に、警戒心がなく、自分の味方のような好感が生じ、安心感や親和感が生まれ、
- この人は、私のことを見てくれている
- この人は、私の話しをしっかりと聞いてくれている
- この人は、私のことをわかってくれている
このような気持ちを相手が感じていて、互いのコミュニケーションが建設的に影響し合う関係性が築ける関係がラポールを築けている状態です
ラポールを築くための具体的なテクニック5選
ラポールを築くために具体的なテクニックを紹介します
1つ1つの言葉や行動に関してもこの5つのテクニックを使うことによって相手の反応が変わり、ラポールを築きやすくなります
- キャリブレーション
- ペーシング
- ミラーリング
- バックトラッキング
- マッチング
心理学のテクニックのため、より相手に対して深く刺さると思います
このテクニックを使う際は、自分が使われてどう思うか、どう感じるかを考えながら客観的に試してください
意識しすぎるあまり、挙動不審になってしまうと本末転倒になります
①キャリブレーション
キャリブレーションとは、相手の心理状態を言葉以外のサインで認識すること ( 相手の表情や動き、呼吸のスピード、声のトーン・テンポなど )を言います
人が無意識の内に行っているわずかな動作や変化を観察し、相手の心理状態を言葉以外から見抜くことです
例えば、営業の場において
ぜひ、ご一緒しましょう
みたいな場面があるかと思います
顧客の言葉だけ、聞くとうまく行っているように思うかもしれませんが顧客の表情は暗く何か思うところがあるような感じです
こういう場合はおそらく、「いいと思っていませんし、さほど興味もない」状態と言えます
キャリブレーション力が上がれば、このように相手の心情を感じ取ることができますし、たとえ嘘を疲れたとしても見破ることができます
自分にベクトルを向けるのではなく、相手にベクトルを向けて観察することを意識すれば、自然とキャリブレーション力は上がり、人間関係をスムーズに構築することができます。
②ペーシング
ペーシングとは、相手の話し方、状態、呼吸、感情、考え方などに合わせていくことです
相手との話し方や状態などを合わせることで、相手は無意識のうちにあなたと波長が合う感覚を覚え始めます
この感覚を心理学では「類似性の法則」と呼ぶのですが
共通点のある人同士には心を開きやすく、親しみを感じやすくなる
有効な関係を作るには、同じ動作をする傾向が高まる
という効果があるためペーシングはラポールを築く上で効果的に作用します
営業の場においては、考え方や信念を合わせることは重要です
例えば、〇〇会社の社長とお会いして話をする時に、企業理念などを調べていくと思います
こういうことを考えていかないと
なんてことを言ってしますと社長はどう思うかあなたならお分かりいただけると思います
だからここまで業績が伸ばすことができたんですね!
このような言い方ができるとラポールを築くことができます
③ミラーリング
人間は、好意を持った人の動作や仕草を真似する傾向があります
これは、相手と同じでありたいという想いから、無意識に同じ行動をとってしまうからです
これを心理学で「ミラーリング効果」といいます
他人の行動を鏡(ミラー)に写るように真似ることから、ミラーリングと呼ばれます
これを利用すれば、顧客との信頼関係を構築する際に役立てることができます
※注意
まねをしようとしすぎると、相手が自分のまねをしていると気がついてバカにされているような気分になり、返って信頼関係が崩れてしまいます
コツは、相手をよく観察することです
ミラーリングをする際は、動作や行動だけでなく、話し方や声のトーンなどをまねをすることができるとより効果があります
④バックトラッキング
バックトラッキングとは、いわゆる「オウム返し」のことです
相手が話した内容をそのまま繰り返して返事をする話し方です
このような感じです!
※注意
大切なのは、そのまま繰り返すことです
変に要約したり、言い直したりしないようにしてください
相手の言葉を使わず、わかったつもりで自分の言葉を使っていくと、なんとなくギクシャクした感覚が生じます
あなたは、このように返されてどのような感情を抱きましたか?
- この人私の話ちゃんと聞いてくれているのかな
- ちょっと言いたいことと違うんだよな
- この人と合いそうにないなー
などを感じたのではないでしょうか
バックトラッキングは、あくまでも相手言っていることをそのまま返すことで相手に
- この人は、私のことを見てくれている
- この人は、私の話しをしっかりと聞いてくれている
- この人は、私のことをわかってくれている
と言った感情を抱いてもらえるように使っていきましょう
⑤マッチング
マッチングとは、主に聴覚情報に合わせるやり方です。
つまり、声の出し方、話し方に関するペーシングのことを言います。
- 声のトーン(高い、低い)
- テンポ(はやい、遅い)
- ボリューム(大きい、小さい)
私たちも普段の生活の中で仲のいい友人を思い出してみてください
声のトーン、テンポ、ボリュームが似ていませんか?
マッチングを意識することで「こいつなんだか、仲良くなれそうだな」と顧客におもってもらえ、ラポールを築くことができます
- ラポールは、営業活動において顧客と関係を作る上で重要な役割を担っている
- ラポールを築くことで、その後のヒヤリング、クロージングを円滑に進めることにつながる
- ラポールを築くための具体的なテクニックは、「キャビテーション」、「ペーシング」、「ミラーリング」、「バックトラッキング」、「マッチング」
営業活動において、「ヒヤリングがうまくいかない」、「クロージングができない」などたくさんの悩みがあると思いますが、まずはラポールを築くことを意識していきましょう
ラポールがしっかり築くことができていれば、顧客に信用され、下手なヒヤリング、下手なクロージングをカバーすることができます
営業で最も大切なのは、ラポールと言っても過言ではありません
Metablog 管理人:Metal